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バイリンガルであるという事、バイリンガルの種類、バイリンガルとは?

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更新日📅 June 08, 2020

記事投稿日📅 September 28, 2017

⏱️4 分で読めます

昔は英語を使うたびに、なんというか「よし、英語つかうぞ」という意気込み的なものが必要だった。ちょっとした段差をまたがないといけないような、軽い障壁、抵抗みたいなもの。英語の長文を読まないといけない時など特にそれが顕著であった。いつからこの抵抗を意識しなくなったのだろうか。

英語圏に住み始めて、気が付けばもう5年半が経過している。いつのまにか英語のドキュメントを読んだり、英語で電話をかけたりと、昔ならあったはずの英語を使う事への抵抗は消えていた。抵抗が消えていたのでこれを自覚することもなかったのだが、2年半ぶりに日本に2週間帰国し、日本語ばかり使っていた環境からこの地に戻ってきたことで、かつてあった抵抗の感覚を少し思い出すことができた。ふと、いつのまにか自分はバイリンガルになっていたのかな?と考える。

バイリンガル(bilingual)の定義

バイリンガル(bilingual)の辞書上の意味

バイリンガルというと、自分は「幼い頃から二つの言語を使用する環境に育ち、二つの言語を母国語として話す人」という印象をもっていた。社会人になってから英語を学び始め、後天的に英語を習得した自分には当てはまりそうにない言葉。実際のところ意味が気になったので調べてみた。

三省堂・大辞林
状況に応じて二つの言語を自由に使う能力があること。また、その人。
実用日本語表現辞典
2つの言語で話せる能力を持つ人を意味する語。
小学館・デジタル大辞泉
2か国語を母語として話すこと。また、その人。
Cambridge Dictionaries Online
able to use two languages equally well
Dictionary.com
able to speak two languages with the facility of a native speaker
Merriam-Webster
able to speak and understand two languages
Oxford English Dictionary
speaking two languages fluently

という事らしい。辞書によって意味がまちまちで、辞書の定義によっては必ずしも「母国語」レベルと言及しているわけでもないようである。

バイリンガルの種類

調べていると、バイリンガルにも種類があるらしいことが分かった。二つの言語の能力差で分類したものが下記。

二重バイリンガル(均衡バイリンガル) - balanced bilingual
二つの言語を母国語レベルに同等に使うことができるタイプ。
偏重バイリンガル
二つ言語の能力差に差があるタイプ。

言語習得時期によって分類したものが下記。

早期バイリンガル(同時バイリンガル)
二つの言語を同じタイミングで習得したバイリンガル。
非早期バイリンガル(継続バイリンガル)
二つの言語の学習時期にずれがあるバイリンガル。

学習の時期を「同時期」といっているものの「同時性」は、どの程度なら同時といっていいのだろうかが不明瞭。

また下記のように、言語能力を「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つにわけて、それぞれの能力差で分類したタイプもあるらしい。

聴解型バイリンガル
「聞く」ことのみができる人
会話型バイリンガル
「聞く」「話す」ができる人
バイリテラル
「聞く」「話す」「読む」「書く」ができる人

上記の分け方に「書く」ことはできても他ができない、というタイプにわざわざ呼び名がないのは、この分け方が幼少期から二つの言語環境とともに育った人のみを想定しているからだろう。

ちなみに余談だが、3カ国語話す人はトリリンガル(trilingual)、4カ国語を話せるとクアドリリンガル(quadrilingual)になる。また、「3か国語以上」という意味での多言語話者として、マルチリンガル(multilingual)、ポリグロット(polyglot、という言葉を使う場合もある。

後天的にバイリンガルを目指すには

両言語とも多読をすることだと思う。

言語をスイッチするときに感じるギャップというのは常に存在していた。日本語ばかりで話していると急に英語で話しかけられたときに答えられなかったりする、その逆もしかり。日本に帰ったばかりの時は、英語でのリアクションが先にでそうになったり、長い言葉を日本語で紡ぐときにも、英語で適切な言葉が思い浮かんでから日本語で類似の言葉を探すといった類のものである。そしてこれは英語学習の初期においても頻繁に見られたことだった。

バイリンガルを後天的に目指すものとしてこのギャップの大きさも一つの指標として目安になるかもしれない。そして第二言語のレベルが行って以上高くなってくると、本来の母国語である自分の日本語能力でも不足している点が見えてくる。喋る言語が1言語だけだと、なかなか自分の母国語の語彙力不足に気が付く機会が少ないが、第二言語のレベルが高くなってくるとそれが発生してくる。言語習得の後半戦は大抵ボキャブラリーを増やすことに尽きるので、ひたすら読むことをするのが効果がある気がする。

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